2023年2月〜2023年6月



M17 (いて座の散光星雲) 
2023年6月  Hα:5minx12 G,B:5minx4 Hα-HαGBで合成
ZWO ASI-2600MM 20cm F4反射 + パラコア (焦点距離 920mm)  EM-200赤道儀
 
眼視では中心の明るい部分がωまたはΩのように見えるとのことで「オメガ星雲」のニックネームがついています。
しかし、Hαフィルターを通すと、周辺の淡い星雲がはっきりして、違う様相を呈してきます。
中心の明るい部分は5分露光ではサチっているように見えます。多段階露光を試すべきでした。
カラー化をしようとして、G,Bのフィルターを用い、Hα-HαGBで合成しましたが、輝度レベルを合わせて合成することに苦労しました。
また、HαとG,Bでは星の像のサイズも異なり、スターシャープ等を用いて調整しましたが、星雲に星の色が乗ってしまっています。 





M16 (へび座の散光星雲) 
2023年6月  Hα:5minx12 G,B:5minx4 Hα-HαGBで合成
ZWO ASI-2600MM 20cm F4反射 + パラコア (焦点距離 920mm)  EM-200赤道儀
 
ハッブル宇宙望遠鏡、最近ではジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡での中心部分の「象の鼻」の精細な画像で有名になった星雲です。
ナローバンドでは星雲のガスがコントラストよく見事に表現されます。
周辺の淡いガスの様子を出したくて、中心部のコントラストが若干犠牲になっています。





M8 (いて座の散光星雲) 
2023年6月  Hα:5minx12 G,B:5minx4 Hα-HαGBで合成
ZWO ASI-2600MM 20cm F4反射 + パラコア (焦点距離 920mm)  EM-200赤道儀
 
肉眼でも存在がわかる明るい散光(輝線)星雲です。
中心部分はHαの発光だけでなく、緑や青の成分があることがわかります。
次回はHα,OV,Hβで撮影し、合成してみたいと思います。





M83 (うみへび座の銀河) 
2023年3月  L:5minx10 R,G,B:5minx4
ZWO ASI-2600MM 20cm F4反射 + パラコア (焦点距離 920mm)  EM-200赤道儀
 
こちらも南天低い天体でシーイングの影響が大きくなりますが、大型の渦巻き銀河ということで撮りたくなってしまう天体です。
顕著に発達した3本の渦状腕が目立ち、「南天の回転花火銀河」の愛称が与えられています。
望遠鏡を肉眼でのぞくと、口径10cm以上で腕と思われる構造を見ることができます。





NGC4038周辺 (からす座の銀河) 
2023年3月  L:5minx10 R,G,B:5minx4
ZWO ASI-2600MM 20cm F4反射 + パラコア (焦点距離 920mm)  EM-200赤道儀
 
ハッブル宇宙望遠鏡の写真で有名になった衝突銀河です。
両方の銀河から引き出されたガスや恒星が二本の腕状に見えることから「アンテナ銀河」「触角銀河」のニックネームがつけられています。
左がNGC4039、右がNGC4038です。また、画像右下の銀河はNGC4027銀河でこちらも相互作用中の銀河です。
こちらのオタマジャクシのような形状もおもしろく、NGC4038,4039と一緒に入れたくなります。 





NGC5364付近(おとめ座の銀河) 
2023年2月  L:5minx10 R,G,B:5minx4
ZWO ASI-2600MM 20cm F4反射 + パラコア (焦点距離 920mm)  EM-200赤道儀
 
NGC5364はすぐ北にあるNGC5363とともに小さな銀河群を形成しています。NGC5364は1周以上ある腕が見事な銀河です。
また、NGC5363はレンズ状銀河(S0)に分類されていて、中央部に淡い塵の帯が見られます。
撮影時のシーイングはあまりよくありませんでしたが暗い空に助けられ、比較的短い露光時間で両銀河の特徴をとらえることができました。





M107(へびつかい座の球状星団) 
2023年2月  L:2minx4 R,G,B:2minx4
ZWO ASI-2600MM 20cm F4反射 + パラコア (焦点距離 920mm)  EM-200赤道儀
 
へびつかい座のメシエ天体は全て球状星団です。
M107はその中で最も小さく暗い球状星団です。
密集度は比較的低く、中心近くまで星が分離して写ります。





NGC2997 (ポンプ座の銀河) 
2023年3月  L:5minx10 R,G,B:5minx4
ZWO ASI-2600MM 20cm F4反射 + パラコア (焦点距離 920mm)  EM-200赤道儀
 
冬と春の境界付近、ポンプ座というマイナーな星座に位置します。
赤緯が-30゚と南にあり、冬や早春の星座の天体に目を奪われていると観望の機会を失いやすい天体です。
視直径もそこそこ大きく、腕がよく発達したフェイスオン銀河ですが、南に低いためシーイングに恵まれないことが多いです。





NGC4536周辺 (おとめ座の銀河) 
2023年2月  L:5minx10 R,G,B:5minx4
ZWO ASI-2600MM 20cm F4反射 + パラコア (焦点距離 920mm)  EM-200赤道儀
 
おとめ座γ星の北西に位置し、下の腕が大きく開いた銀河がNGC4536、上の長円形の銀河がNGC4527です。
NGC4536は2本の発達した渦状腕が特徴で、Sc型の銀河に分類されています。
NGC4536とNGC4527は活発な星形成が行われているスターバースト銀河であるとされています。





M100 (かみのけ座の銀河) 
2023年2月  L:5minx10 R,G,B:5minx4
ZWO ASI-2600MM 20cm F4反射 + パラコア (焦点距離 920mm)  EM-200赤道儀
 
フェイスオンで対称性の良いSc型の渦巻き銀河です。周辺には大小多くの銀河が見られ、にぎやかな領域です。
明るい中心部へと淡い周辺部のコントラストが高く、画像処理がなかなか難しいです。
ハッブル宇宙望遠鏡の改良前と改良後の画像の比較に使われた銀河でもあります。
地球からの距離は5900光年と求められています。





NGC2403 (きりん座の銀河) 
2023年2月  L:5minx10 R,G,B:5minx4
ZWO ASI-2600MM 20cm F4反射 + パラコア (焦点距離 920mm)  EM-200赤道儀
 
きりん座の東側、おおぐま座との境界に近いところに位置する銀河です。
M33と同じSc型渦巻銀河に分類され、形状もM33によく似ています。
腕の中に青い若い星が密集している部分やピンク色のHU領域が点々と分布していることがわかります。
地球からの距離は約800万光年と天の川銀河の近くにある銀河です。






M80 (さそり座の球状星団) 
2023年2月  L,R,G,B:2minx4
ZWO ASI-2600MM 20cm F4反射 + パラコア (焦点距離 920mm)  EM-200赤道儀
 
下のNGC5897とは対照的にこちらは密集度Uのため非常に星が密集しています。
地球からの距離は約36000万光年、直径は約95光年と測定されています。
密集度が高いためか、恒星が接近・衝突して一時的に若返った星『青色はぐれ星』が通常の球状星団の約2倍あることがわかっています。





NGC5897 (てんびん座の球状星団) 
2023年2月  L,R,G,B:2minx4
ZWO ASI-2600MM 20cm F4反射 + パラコア (焦点距離 920mm)  EM-200赤道儀
 
地球から41000光年にある球状星団で、直径は約170光年と測定されています。
密集度が]Tと非常にまばらです。
重元素が非常に少ない恒星(種族T)から構成されていますが、中に年齢不相応の星(青色はぐれ星?)が見られるようです。



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