私が撮影した星座・星雲・星団・重星の画像を紹介します。アストロアーツ社製 天体シミュレーションソフトウエア「ステラナビゲータ」のステラトーク(マクロのようなもの)を利用してプラネタリウム番組風の動画に仕上げてみました。撮影機材のほとんどが4半世紀前の製品や型落ち品を使用しているので、これから天体撮影を始めようと考えている方に参考にしていただければと思います。
 小望遠鏡で星雲・星団をのぞくと、その頼りない姿にがっかりすることが多いのですが、光を長時間ためることができるカメラを接続して撮影すると、「この望遠鏡でも本当はこれくらい見えているんだ」とちょっと感動したりもします。
動画はYOUTUBE上に置いてある動画(並画質・データ量小)及びサーバー上の動画(高画質・データ量大・最新版)の2種類あります。高画質版は高速回線でパケットを心配する必要がない場合、お試しください。解説は画面上の文字のみで、音声は入っていません。YOUTUBEの画質設定は1080p(HD)をお勧めします。

 YOUTUBE版   高画質版
                 2024.1
 春は天の川銀河の北極方向がよく見える時期です。天の川から離れているため星間ガスが少なく、天の川銀河のはるか遠くにあるたくさんの銀河を見ることができます。この動画の中の大半の天体が銀河です。銀河は大きく分けて、渦巻銀河、棒渦巻銀河、楕円銀河、不規則銀河に分類することができます。この中でも見ばえがするのは何といっても渦巻銀河や棒渦巻銀河です。腕の巻き方が緩いものから緊いものまでありますし、銀河の真上や真下から見る銀河、真横から見る銀河、そして斜めから見る銀河と本当に無数で多様な形態をしています。こうした銀河も望遠鏡を肉眼でのぞくと、とらえどころのない淡い雲のような塊にしか見えないものがほとんどです。しかしカメラで光を蓄積すると、見事な渦巻きをとらえることができます。(20分49秒)

YOUTUBE版   高画質版
                2024.1  
 夏は銀河系の中心方向の天の川が見える時期です。北東の空から天頂近くを通り、南に流れ落ちる天の川は明るく太く見え、はくちょう座からわし座にかけては暗黒星雲で天の川が二分されている様子も肉眼で観察することができます。夏の天の川周辺には多くの天体が密集しています。天の川の塵やガスに隠されて銀河は数えるほどしか見られませんが、散開星団、球状星団、散光星雲、暗黒星雲、惑星状星雲などバラエティに富んでいます。(19分23秒)

YOUTUBE版   高画質版
                 2024.1   
 秋は天頂近くを天の川が流れています。西の方は夏の天の川につながっているので濃く見えますが、東に向かってだんだんと淡くなっていく様子を見ることができます。天の川の周辺には散光星雲や若い星の集団である散開星団が多数見られ、望遠鏡でのよい観望対象になっています。さらに天の川の南側の領域は、南にいくほど天の川銀河の南極方向を見ることになるので、銀河の分布が多くなっていきます。この中での見物といえば、何といってもM31(アンドロメダ座)です。天の川が見えるような場所では、天の川から千切れた光の塊のような、ぼんやりとした光の塊として肉眼で見ることができます。カメラでも焦点距離200mm位から渦巻きの様子を写し撮ることができるようになります。(日周運動と同じ速さでカメラを動かしながら撮影する「ガイド撮影」が必要です)(14分46秒)

YOUTUBE版   高画質版
               2024.1
 冬の夜は外へ出るのがおっくうになりますが、空は澄んで夜も長いことから美しい星空を見ることができやすい季節です。また、明るく形が分かりやすい星座や明るい散開星団や散光星雲が多くみられる特徴もあります。一方で、空が澄んで見えることと裏腹に、シーイングに恵まれないことが多く、撮影でも星像が肥大したり、ガイドミスが多発しやすくなったりします。私の住む地域は太平洋側と日本海側のちょうど中間にあるので、晴れることは晴れるのですが、不安定になることが多く、長時間の露光を必要とする撮影は、歩留まりが悪くなってしまいます。(15分25秒)
【おまけ】
メシエマラソンに挑戦
高画質版  2024.1
 メシエマラソン形式でメシエ天体画像を紹介します。(25分00秒)

※youtube版はアップロードした時に再コーディングされて画質が劣化しています。
高画質版は動画を作成した時の劣化だけですんでいるので、より高画質です。

◇『夏の星空』の画像をステラナビゲータと連動させて表示させるプラネタリウム番組を公開しています◇
アストロアーツ ステラナビゲータ紹介ページ コンテンツライブラリ(http://www.astroarts.co.jp/products/stlnav/contents_library/)をご覧ください。
ダウンロード及び実行にはステラナビゲータが必要です。
なお、以前にアップロードしたものなので、新しく撮影した画像や処理しなおした画像は含まれていません。